ちゃんひなのひなあられ

30代男子の伝えたいことを伝えたいままに。

偶然を言い訳にして/PARCOからNHKって案外遠くない?

どうも、ちゃんひなです。

 

今日は今更…感のある内容ではあるのですが、どうしても語りたくてしょうがなくて後に引けなくなってきたのですがタイミングよくもあるので書かせていただきます。

 

こちらの記事は

「外野からライナーノーツ」という企画として、今後シリーズ化していきたいと思います。(ボツ案として「よもやま楽曲歌詞純情派」という名称案もあったのですが、いろいろな事情があり却下)

そもそもライナーノーツとは、CDやレコードなどについている「製作者側の」曲に対する解説等が記載されているものなんですが、この企画ではそれを外野である受け手がいろいろな解釈を加えてその良さを語ってしまおうというまあなんというか自己満足の塊みたいな企画をやっていこうと思います。

 

前置きが長くなりました、さっそく内容に入っていきます。

 

~外野からライナーノーツ~

<楽曲情報>

曲名:偶然を言い訳にして

歌唱:白石麻衣高山一実橋本奈々未松村沙友理

作詞:秋元康

作曲:坂部大介

概要:2012年5月2日に乃木坂46の2作目のシングルとして発売された「おいでシャンプー」というシングルのType-Aというバージョンに収録されているユニット曲。ユニットメンバーは白石麻衣高山一実橋本奈々未松村沙友理という4人で、表題曲のおいでシャンプーのフォーメーションで2列目に属していた4人ということになります。

 


乃木坂46 『偶然を言い訳にして』Short Ver.

 

<外野より>

この曲は本当に大好きなんですけど、なかなかライブとかで聞けなかったりする曲なんですよね…。まあそもそもオリジナルメンバーが既に2人卒業となっているのもあり(白石麻衣卒業コンサートでは披露されたようです…)そもそもこの曲をやれるメンバーがあんまりいない曲なんですね。

で、この曲の実際何がいいの?ってところではあるのですが、もうなんというか絶妙にわかるようなわからないような表現を、「なんとなく共感できるわ」という感情になるように表現しているところです。でも表現しているものの根底にあるのは「大学ではめったに話しかけられないあの人に、勇気をもって話しかけてみようかな!」というおっさんには到底理解することのできない女子大生の恋心だったり勇気だったり、というのが本当に衝撃なんですよね。

 

偶然を言い訳にして
ちょっと勇気を出して
扉を開けてみようかな
偶然を言い訳にして
新しい世界
ノックをしようか?
昨日とは違う愛しさのかたち

 

これがサビのフレーズですね。

「偶然」というものを言い訳にして、新しい世界という扉を開けたりノックしてみようか=これまでやってこなかったけど勇気を出して挑戦してみようか、というフレーズを表現しています。秋元先生は本当に物事を抽象化して表現したり、比喩表現に関しては天才だと思います。

 

久しぶりの渋谷をぶらぶらと
PARCO辺り歩いてる時に
すれ違った微妙なジョニーデップ
まさかこんなとこでバッタリなんてね

 

急に情景が具体的に地名や建物が出てくることで、いっきに身近に感じられるような感覚になります。乃木坂46や坂道グループの楽曲では時折こういう風に建物や人物名が出てきますね(「渋谷からPARCOが消えた日」という曲、「アリアナグランデ」という歌詞が含まれる)。ここで出てくる「すれ違った微妙なジョニーデップ」というフレーズがまあ本当に絶妙な表現で、おそらく大学でオシャレかましているすらっとした細身の男子なんでしょうね、きっと。

 

キャンパスで会っても
きっと話しかけられない
密かに憧れてる
あなたがこんなに近くにいるのなら…

 

そんな微妙なジョニーデップ君も、この曲の登場人物の女の子からしたら憧れなんでしょう。で、このきっと話しかけられなくて密かに憧れを抱いている女の子ってのがまーた本当に少女漫画の主人公みたいなキャラクターが浮かぶような歌詞ですよね。どこか引っ込み思案で、控えめな女の子の内心をここで急に吐露してきます。でも、一切ここまで「恋」とか「愛」とか「好き」とかそういうフレーズが一切出てきてないんです。

 

必然はなかなか来ない
きっと順番待ちだ
自分で掴むしかないよ
必然はなかなか来ない
驚いたように
声を上げようか?
今から始まるこの恋のドミノ

 

そしてまた2サビで抽象的な「必然」という表現がきて、1サビの「偶然」との対比も起こってるんですね。すげー。扉をノックというフレーズと恋のドミノ、という比喩表現も繰り返されていて、ドミノのように最初の1つめを倒してしまえばあとは次々と倒れていくかもしれないよ、という心情が浮かんできます。そして、恋のドミノってところで初めて恋愛の雰囲気が醸し出されてきましたね。

 

自覚してたよ 私はチキンだね
NHKまで歩いてしまった
声を掛けるタイミング合わないから
後をついて行(ゆ)くコバンザメみたいに…

人混みの中でも
たぶん 運命は動くよ
誰かと巡り逢い
何かの拍子にその手が届くかも…

 

 

が、しかし。

PARCOからNHKまで声をかけようか悩んだ末に歩いてしまった「私」…

PARCOあたり

PARCOあたり

だいたい600メートルから700メートルくらいですかね?

PARCOあたりって比較的買い物したりブラブラしたりってのはイメージつくんですが、NHKあたりまでいくとそんなに特別用事ないと行かないんじゃないかな…?でも、そんな人ごみのなかでも声をかければきっと物語は動き出すよ!というBメロで自分を鼓舞するようなフレーズが出てきます。

 

※1サビの繰り返し

 

公園通り
ここで会った
確率は
ありえないよね
事実は
神様の贈り物なんだ
頑張れ 自分よ

 

※2サビの繰り返し

 

 

 と、最後まで通して聴いてみても「え?結局私は意中の人に話しかけられたの?」という真意はわからずじまいでしたと。いわゆる皆様のご想像におまかせします、的な雰囲気で曲がしめくくられます。すっきりしないような、はっきりしないような、こんくらいの曖昧さがまた癖になるというか、秋元節なのかな、という感じですね。

 

MVの演出についてふれていませんでしたが、設定では「夜だけ人間になることができる」という4人の女の子がなんともかわいいアイテムに囲まれて踊って歌ってという内容になっています。なんとも違和感を感じた方もいるかと思いますが、全編逆再生されているんですね。そしてこの頃の高山さんがすばらしく雰囲気持っててめちゃくちゃ好きです。

 

と、なんで今!?という感じではありますがこうやって好きな楽曲の歌詞とか背景とか掘り下げていくのとっても楽しかったので、今後も書いていこうと思います。

 

ちゃんひな